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東大の2年生の生活を振り返る

どうやら3年生に上がれるようなので、学部2年生の生活を振り返ってみようと思います。 これで正式に、 教養学部 学際科学科 総合情報学コース 所属になりました。がんばります。よろしくおねがいします。

進学選択 進学選択が正式に決まりました。いぇーい

2Sセメスター@理科一類

2Sで一度休学を挟んでいたため、あまり覚えていないのですが、2Sセメスターは理科一類にしてはかなり暇な時期で、あまり大学に行っていなかったと記憶しています。 校外の色々な活動にかなり精力的に参加していたのもあって、かなり自由に生活していましたね。

実験

暇とは言っても実験からは逃れられないので、実験だけはちゃんと駒場に行って真面目に受けていました。 僕は2Sセメスターで物理、1Aセメスターで化学を取っていたのですが、この選択は正しかったなと思いました。 物理実験はノートを作るのが本当に大変だった。 考察を書きまくったので 99 優上 を貰えましたが、大変な記憶しかないです。

物性科学

授業は真面目に受けず、教科書を読んで一通り勉強しました。 1Aで履修する構造化学よりは全然簡単だった記憶があります。 構造化学ある程度理解していて、教科書の例題とかが解ければ苦労することはないと思います。

教科書: 『新版 現代物性化学の基礎 (KS化学専門書)』

生命科学

2Sでは教養としてかじる程度の生命科学をやりました。 レポートは2回あり、「PDBを使ってタンパク質の構造を観察する」「エピジェネティクスについて調べてまとめる」課題に取り組みました。

試験に関しては、教科書の例題を暗記すればとても簡単な単位でした。 丸暗記で乗り切れる内容でした。

教科書: 『演習で学ぶ生命科学 第2版』

1年間の休学@渋谷スタートアップ

ここで1年間の空白の期間が入ります。 休学してフルタイムで働いておりました。 世の中の酸いも甘いも実感し、人間としてより深くなれたような気がします。

休学届 もう休学したのもだいぶ昔に感じます

勉強がしたくてもできない環境に身を置いてしまったので、この1年間で勉強のモチベが取り戻せました。 やっぱ勉強って楽しいよね。どうも、平日働かずに勉強ができる恵まれた環境を楽しんでおります。

2Aセメスター@学際B

1年が経ち、教養学部に内定して復学です。 ここからまた大学生活が始まります。 ただ、実はストレートで3年生に上がるには、前期教養の修了要件を満たさないといけません。 僕は以下の2点をクリアする必要がありました。

構造化学は試験を寝過ごしただけで、前期教養で一番勉強したと言っても過言ではないので問題ないとして。

問題はその他3単位みたいなやつの処理です。 僕は念の為3コマ(6単位)分履修して、全部ゆるーく受けてどこか1つ取れればいいや〜という精神でやってました。(結果的に全部取れました) 多産多死スタイルの履修は個人的にはオススメです。

ところでみなさん、構造化学みたいな必修科目を0欠席にすると進学選択で本当に不利になります。 0欠席よりは20不可の方が少し楽だと思います。 進学選択で戦う駒場の皆さんは気をつけてください。

まずは前期課程の授業を振り返っていきます。

構造化学(再履修)

1Aで取るべき量子化学の講義。 この教科書やれば大丈夫です。 2回履修している僕が言うので間違いありません。

教科書: 『量子化学: 基礎からのアプローチ』

履修認定カード 再履修するときはこういう紙を利用して手続きのですが、この手続きがよくわからず大変な思いをしました

現代生命科学1(文科生、理一生)

完全に単位取得だけを目的にボーナスとして履修して、試験だけ受けました。 単位は取れました。内容本当に覚えていないので次。

計算機プログラミング

「非専門家のためのアルゴリズムとデータ構造」という内容の講義でしたが、情報系でもまぁいいかと履修しました。 ハッシュやNFA/DFAのような話からDNAの相同性検索のアルゴリズム基本的なアルゴリズムとデータ構造についてやりました。とてもわかり易かった。

扱ったトピックとしては以下のような感じで、特定のトピックについて概要を講義で学んでレポートを提出する形式でした。

実践的サイバーセキュリティ

12月の土曜に本郷で実施された集中講義でした。 配られたルータに配線を繋いでネットワーク上で経路制御をしてみる演習などもあり、前期教養の中ではかなり面白い講義でした。


ここからは後期課程の2A分の授業になります。

統計学 / 統計学実習

与えられたデータを分析するための一連の流れとして、「データの可視化手法」「モデルと推定(一般化線形モデルと最尤推定、ベイズモデルと最大事後確率推定)」「モデル選択手法と仮説検定手法」を一気に学びます。

前期教養でやってた統計ってカスだったんだな、って実感しながら演習してました。 内容が重く、 統計のことが全然分からないこと がよくわかりました。 そういった意味では非常に有意義な講義だったのかも。

Python もしくは R で統計解析を進めるのですが、基本的な処理は本を1冊買ってざっくりやれば習得できます。 僕は Python でやったので、以下の本を参考にしました。

参考書: 『Pythonで理解する統計解析の基礎 (PYTHON×MATH SERIES)』

プログラミング基礎

C++を使ってひたすら基本的な処理を記述するだけの演習。 C++の経験は無だったので慣れるまで少し大変でしたが、ポインタとか参照とかの概念をこのタイミングで学べたのは良かったです。 C++入門 AtCoder Programming Guide for beginners (APG4b) – AtCoder とかをざっくりやっておくと、すんなり理解できました。

学際科学概論

オムニバス形式の学際的な講義。 いろいろなテーマの教授が順番に自分のテーマについて喋ってくれます。 レポートは講義に関連した内容について調べるもので、私は「フィルターバブル」というソーシャルメディア上の問題についてまとめました。

広域システム概論1

情報分野のいろいろな内容(自然言語処理、言語モデル、CG、アルゴリズム、…)をオムニバス形式でざっくり学ぶ講義でした。 専門的な分野をサクッと知ることができ楽しかったです。

レポートは講義に関連した内容であればよく、私は Python でパズルを解くソルバーを実装しました。探索アルゴリズムをいくつか試して、どれが一番効率的かを調べるという内容でした。

情報数理科学7

機械学習の数理を勉強します。 数式のオンパレードで、受講当時は機械学習の実装をしたことがなかったのもあり、実感のないまま抽象概念をいじるのが苦痛でした。 後半になってくると他の授業などでも機械学習を扱い始めるので、一気に内容の理解が深まりました。

講義の内容は 情報数理科学VII Mathematical and Information Sciences VII | UTokyo OpenCourseWare 上にすべて映像が載っています。 後ろの方に座って受講していたのですが、黒板の文字が全然見えなかった記憶しかないです。

講義も試験も数式ゴリゴリですが、ビジュアルベースで具体的な理解を深めるのに『機械学習図鑑』という本が役立ちました。 機械学習初心者にはオススメ。

参考書: 『見て試してわかる機械学習アルゴリズムの仕組み 機械学習図鑑』

数理手法8

工学部の授業に興味があったので、その中でも面白そうなのを履修しました。確率統計まわりをベースに色々なトピックを扱いました。 「Power Method」とか「逆関数法」とか、なるほど…と思えるような手法がたくさん出てきて面白かったです。 最後の複雑ネットワークのあたりだけ、よく分からなかった…

こちらも講義の内容は 数理手法VIII Mathematical Method VIII | UTokyo OCWx にだいたい載ってます。

情報工学1

論理回路をベースに、コンピュータの挙動やOSの挙動を勉強しました。いわゆる パタヘネ本 1 の内容です。 コンピュータの気持ちは少しだけ理解できた気がします。

論理回路は『論理回路入門』がとてもわかりやすかったです、これでざっくり勉強しました。

参考書: 『論理回路入門』『コンピュータの構成と設計 MIPS Edition』

情報数理科学1 / 演習1

情報まわりの数学をめちゃくちゃ幅広〜く勉強しました。 順序とか束とか、そこから言語とかオートマトンとか。

前期教養の感想的ななにか

以上で僕の前期教養課程は終わりになります。(駒場生活は終わりませんが…)

これから前期教養に飛び込む新入生や、進振り戦争を闘う1年生にアドバイスできることがあるとすれば、 面白いと思った総合・主題科目系の授業は基本的に受けたほうがイイよ ということです。

やはり前期課程で学べるのは概論でしかありません、より専門的な面白い内容は後半以降におあずけになってしまいます。 進振り点を適度に取っておくことも大事ですが、 進学以降の可能性や興味関心を広げるためにも前期の総合科目や主題科目をたくさんとるとよい と思います。

特に主題科目は探してみると面白そうなやつが沢山あります。 僕自身も 1A でたまたま受けた「i.school KOMABA」という授業でアイデア発想とかデザイン思考的なフレームワークにハマり、そこからデザインの仕事をするようになって休学して、今では1年生の頃に挫折したプログラミングを毎日やるようになっちゃってます。

僕だって入学するときは物理が好きで「航空宇宙に行きたい」って思ってたんですよ。 今全然やってることちげぇし。

自分の選択肢を広げるつもりで面白そうな科目を取ってみるとイイです。それが正しい前期教養の楽しみ方な気がしてます。

あと、理系で本当に点数大事にムーブをしたい場合は、いわゆる「もぐり」も活用してみるといいかもしれません。 僕は1年生のころ、興味はあっても点数が心配で履修しなかった文系講義に(ついうっかり)毎週居合わせてしまっていたのですが、あの講義の先生のお話は本当に今の自分の糧になってますし、(たまたま)居合わせることができて本当に良かったなと思ってます。


Footnotes

  1. パターソンさんとヘネシーさんの本なのでパタヘネと呼ばれている名著です。『コンピュータの構成と設計 MIPS Edition』